郵便配達の方が各家庭や職場のオフィスに配達してくれるのはいつも決まった時間にしてくれるような気がしますが、実はまったく定時の配達というのはありません。
その地域を配達する経路が変わったり、たとえばマンションのような大世帯数を抱える建築物ができると配達にかかる時間・順序が変わってしまうので、「あれ、いつもの時間に郵便けえへんなぁ?」と感じるわけです。
実際に通常郵便物、書留、速達を含めて配達日時は決まっていません。雪や台風などで遅れることもあるでしょうし、通販や通信教育の教材類が配達される場合は通常よりかなり多い郵便物を扱うため、どうしても全体的に遅くなってしまいます。
【いつもの時間に配達】
客「いつも×時ごろに配達きてもうてんねんけど、今日はけえへんねん。
契約書が送られてくるはずやねんけど、それもってお客さんとこ行かなあかんから、早よぉ持ってきて。」
局「本日は配達する郵便物が多く、いつもよりお届けするのが遅れております。今しばらくお待ちいただけませんでしょうか。」
客「そない言うても、届かんと客んとこ行かれへんし、遅うなったらお客さん怒ってまうがな。うちだけ先に配達してくれへんの?」
局「お客様のご要望をお聞きしますと、後々すべての世帯で同じ要望をお聞きすることになってしまい、結局もとの通常配達と変わらない状態になってしまいますので、ご勘弁ください。」
客「いや、うちだけ特別っちゅうて言うてるんやないで、早よ持ってきてほしいんや。」
局「申し訳ございません。配達員も懸命に処理して配達しておりますので、もう少しお待ちください。」
客「どれぐらい待ったらええんや?
配達員の携帯に電話して連絡してくれたらええんちゃうんの?」
局「配達員は局から携帯電話を貸与しておりませんので、申し訳ありませんが、現在どこを配達しているかは把握できておりませんし、連絡も取れない状況でございます。」
客「え?携帯もってへんの?」
局「はい、大変申し訳ありませんが連絡が取れませんので、お急ぎのところ失礼しますが、もう少しお待ちくださいますようお願いします。」
客「そない言うてもなぁ・・・。
あ、いま来よったわ。(ガチャン!と電話切られる)」
と、まぁこんな会話が一日に一件は必ずあるそうです。
言いたいだけ言って、一方的に電話を切られると、やりきれないとこぼしていました。
郵便約款の第93条にあるように、「差し出した日の翌日から起算して3日以内」が原則ですので、市内郵便だから明日に届くとか、いつも何時に配達してもらうという保証も無い訳で、通常処理上その日数や時間で届いているだけなのです。
速達の場合は同じく103条にあるように「最も速やかな速達配達便により配達する」となり、同じく各戸の配達時間までは指定がありません。
小包の日時指定、翌朝郵便や不在通知による再配達希望についてはその希望日時に沿うように配達することができますが、通常はそのような指定はありませんので、「いつも10時には来てもらっている」のではなく、「その方の配達が大体10時ごろに回っている」というのが実際のところです。
だって、みんなが「この時間に配達してくれ」となると、宅配便とは比べ物にならない信書の量を取り扱っている郵便局では何人配達人がいても足りないでしょう?
赤字になるような料金で配達を取り扱っている信書を時間指定まではできませんよ。ご注意を。こちらの都合で郵便物がほしい場合は局留めがお勧めです。
事情も約款も知らないお客さんから詰め寄られて「文句があるなら自分で配達してみろ!どれだけの郵便物があるか見てみる?」と、愚痴をこぼしそうになる時もあるようです。配達員も人間ですからお手柔らかに応対してあげてください。
逆に「この郵便、明日には△△へ届く?」と聞いて、「はい、届きますよ。」と即答する局員がいたら、「ほんまやなぁ?ええ?絶対やな?」と詰め寄ってください。多分郵便約款なんか見たことがない、自分の業務の責任範囲を知らない局員でしょう。要注意な局員です。
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