ゲルマニウムラジオ

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 雨続きで日本橋にもいけず、なんとなく本格的に作る事から逃避したく(笑)なったので、前から部品だけ買いそろえていて製作していなかった電子工作の王道の1つとも言えるゲルマニウムラジオをバラック組みしました。梅雨の退屈しのぎにいろいろと部品を換えて楽しみましょう。

ゲルマニウムラジオ
 ゲルマニウムラジオ(現代風?)
 ブレッドボードの上に置いてある左側3つの部品はショットキーダイオードや1N60
 右端にある黄緑色の物は330μHのインダクタ(同調用バーアンテナの代用)
 バリコンが2つあるのは別のラジオも作る予定で購入したため

 本当は「大人の科学」よろしく、検波素子に方鉛鉱などを使って鉱石ラジオを作ってみたかったのですが、とりあえず鳴らせるところまでは簡単に持って行きたかったのでエフェクターの製作のために仕入れていたゲルマニウムダイオード(1S73)を検波素子に使って作ってみました。回路は至って単純で、ここに掲載しなくてもウェブ上で山のように見つかるはずです。

 現代風なのはまず、コイルはスパイダーコイルや手巻きコイルではなくお手軽にAM用バーアンテナだったり、単なるコアキシャルリードのインダクタであること。またバリコンはエアバリコンではなくポリバリコンだったりでしょうか。一番決定的だったのはクリスタルイヤホン(ロッシェル塩の結晶を駆動素子にしたもの)が入手出来ず、セラミックイヤホンになっていることです。何でもバラして壊してしまう分解魔の子供時代にクリスタルイヤホンを分解して見た時は茶色のコーティングをしたロッシェル塩の結晶板にアルミ箔が繋がって振動を伝えていましたが、この結晶板をつくる業者がいなくなったのかセラミック振動素子で駆動するタイプにかわってしまっています。

 変更出来る部品がそもそも少ないのですが、手持ちの部品をとっかえひっかえして試してみました。一番大きく変わったのはダイオードです。1N60相当品で試してみるとどうも、感度も選択度も1S73比べイマイチ。ショットキーダイオードでも試してみましたが同様です。手持ちで試した中で一番感度も選択度も高かったのは1S73という結果になりました。バーアンテナとコアキシャルリードインダクタとはアース側の条件が良ければそれほど変わりませんでした。
 機会を見てアンテナ線とアースを外部接続出来るようにしてケースに組み込みポータブルゲルマニウムラジオとして作り上げる予定です。

 ゲルマニウムラジオですのでもちろん電池は必要ありません。適当な長さのビニール線をアンテナとして付けてやると、近郊のラジオ局を聞くことができます。感度にはアース側の処理が大きく影響します。1〜2mのビニル線をつなげるだけでも鳴ります。

 AM放送を久々に聞いてみて・・メディアの乱立する中、「いまさらAMラジオなんて」と思われるかもしれませんが、けっこう聞いていても飽きない番組をやっているものです。静かな部屋で作業している時など「ながら聞き」して気付くとかなり時間が経過している事もあります。ラジオ放送も見直して(聞き直して)みるもんですね。
 寝る時に聞きながら寝てしまっても、電池が消耗しないので(初めから電池が無い)気を遣う必要もありません。学生時代に深夜放送を聞いていた昔を思い出しながら、現代の番組を楽しんでいます。
 AMラジオは空電(雷)があるとノイズが入るので、空電センサー(大袈裟)にもなりますね。

 ただ、ちょっと困ったのが、元々電源オフや音声オフが付いていないのでイヤホンを外す以外に聞く事をやめる事が出来ない点です。イヤホンを付けたままの状態で、ちょっと聞きたくない時にオフに出来ないのです。スイッチを付けていない事もありますが、これは世の中があまりにも便利になった弊害でしょう。不便を楽しむ方向で考え直すと生活にも心にもゆとりができるのではないかと考え直させられます。

2005/08/27追記

ここで作ったゲルマニウムラジオの回路図を追加します。

ゲルマニウムラジオ回路図
 ゲルマニウムラジオ回路図

 通常の電子部品店(秋葉原ラジオデパート内の店舗や千石電商、シリコンハウスやデジットなど)で手に入る部品ばかりです。通販をされている電子部品店でもじゅうぶんそろうでしょう。

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このページは、なんぎが2005年7月 7日 09:22に書いたブログ記事です。

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