スピーカーミニラジオ

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 やっぱりラジオ作りは楽しい。何が楽しいって完動した瞬間に実用になりますからね。やっぱり電子工作の趣味の王道です。無線機だと相手が必要なので、聞くだけの機材はすぐに判ります。

ブレッドボード組み
 ブレッドボード組みの状態
 泉弘志著 誠文堂新光社刊 自由研究電子工作1より

 今回は以前に「ひるあんどん」で製作した際に参照しました泉弘志さんの「自由研究電子工作」の1巻に掲載、「1IC・2トラ・スピーカー・ラジオ」を製作しました。

回路部分のクローズアップ
 回路部分のクローズアップ
 左からLMF501T、初段の2SC1815、終段の2SC1815、出力トランスのST-45
 突っ立っているのが小型バーアンテナのPA-63

 いままでの製作したラジオは1ICミニラジオ(LMF501T使用)1石レフレックスラジオのようにイヤホン型のラジオでした。消費電力も非常に小さく、電池稼動でもかなりの長時間動作を行い、携帯するより枕元でひっそり聞くのが按配の良いラジオたちです。

 特に不満は無いのですが、そろそろイヤホンから開放されてスピーカーで鳴らすラジオもあっても良いのではないかと思い、記事を参照させていただきながら、まず、ブレッドボードで回路を検証してみました。
 回路図は掲載誌に譲りますが、LMF501T(誌面ではLA1050が使用されている)で高周波増幅・検波、その後段にトランジスタ2石で低周波2段増幅、トランス出力でスピーカーを鳴らします。LMF501Tの定格に依存しているのですが回路全体は1.5Vの乾電池1セルで動作するように作られており、非常に省エネであるにも関わらず、結構ガンガンとスピーカーを鳴らせます。もちろんやかましい部屋で大音響というわけにはいきませんが普通の部屋で聞く分には十分な音量が得られています。もちろんスピーカーの効率が低いと大きな音では聞けません。
 バーアンテナは今まで使用したSL-55GTなどよりも一回り小さいPA-63Rを使用してるにもかかわらず感度は実用上問題ありません。これはLMF501Tの性能による部分が大きいと思われます。

 低周波増幅段のトランジスタに2SC1815-GRと高hfeタイプを使用したせいもあり、やや発振気味です。もちろんブレッドボードという条件の悪い実装状況もあります。一度トランジスタを2SC1815-GRから手持ちの2SC2458-Oに変更してみます。hfeランクが2つ下がりましたので、同一ボリューム位置でも音が小さくなりますが、発振音は相対的に小さくなりました。もっとも、このブログを書くためにPCの電源を入れていたりするとかなりピーという発振まがいのノイズが乗ってきますので、回路自体ではなく外来ノイズのせいもあるかと思います。結局、元の2SC1815-GRで実装する事にしました。

 さて今後実用機として使用するにはケースに組み込まなければなりませんが、スピーカー出力にトランスを使用していること。さらに電池に今までの単四ではなく単三を採用するつもりですので、ケースのサイズに苦労しそうです。小型で手ごろなケースが見つかればよいのですが、そうでなければ秋月の透明アクリルケース(通販番号:P-00076)に組み込むことになりそうです。

 このラジオの基板を組み立てた様子はこちらに、完成時の様子はこちらにあります。

2006/04/17追記

後続記事へのリンクなどを追加しました。

コメント(2)

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ど~も。おばんでございます。
子どもの科学などの一番後ろにあった、折込広告ページに
たくさんキットを通販している『科学教材社』という
マイナーな(失礼)会社があります。
当家の娘達が小学生であったころ『ラジオを作ってみよう』
と言う事になり、ワザワザ出かけていきました。
折角作るのだから手作り感覚のヤツが良かろうと、渋く
スパイダーコイルを手巻きする2石1ICラジオキットを
購入しました。店主(案外社長だったりして)は娘達を見て
幼稚園児の頃から半田ごてを握っているとは知らず、『偉
いね~。半田の練習用の基盤と部品もあげようね~。』と
蛇の目基盤と抵抗・チタコンなどをおまけでくれました。
キットは娘達が2人係りで仕上げてしまい、蛇の目基盤は
パパさんの実験用に転用されたのは言うまでもありません。
優しい店長さん、有難う。

 まいどです。
 科学教材社、ちゃんとまだありますよ(失礼!)
 http://www.kagakukyozaisha.co.jp/

 今でも入門初心者から安心して作れるキットを販売しつづけていらっしゃいます。件の「スパイダー式ICラジオキット」はまだ現役商品です。
 また、子供の科学にも今でも広告が掲載されているはずで、立ち話さんが購入当時と変わらない雰囲気で店舗をされていらっしゃいます。

 次は本当に鉱石検波の「SPG+鉱石探り式ラジオキット」なんかよいかもしれませんね。私も実際に鉱石検波器に使える黄鉄鉱などの採集から始める鉱石ラジオを計画中です。なかなか製作に着手できていませんが、まず鉱石の採集を行おうと計画しております。たぶんできるまで1年ぐらいかかるという気の長い計画ですが。

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このページは、なんぎが2006年1月19日 12:03に書いたブログ記事です。

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