酢飯を海苔の上に広げ、具を帯状におき、海苔で具と酢飯を巻き込んで包むように作るお寿司といえば?
巻き寿司と細巻き
関東では細巻きを「のり巻き」、巻き寿司は「太巻き」という
大阪で海苔で酢飯を巻いたお寿司は普通は厚焼き玉子、かんぴょう、三つ葉、干椎茸の甘辛く味を付けたものなどの複数の具が入った太巻きを指し、「巻き寿司」と言うのが普通です。で、関東風の具が入った直径1寸に満たない巻き寿司をなんと言うかと言うと、細巻きと呼びます。のり巻きとは呼びません。
大阪人はのり巻きというと海苔でご飯を巻いたもの全般と思ってしまいます。
助六寿司というと元々は関東生まれです。本来の助六は大阪で言う細巻きにいなり寿司(当然俵型です)がセットになったものを言うのですが、大阪のスーパーで売っている助六寿司は絶対に巻き寿司(太巻き)といなり寿司(三角形)です。入っている太巻きはカニかまの入ったサラダ巻きの場合もありますが、基本的に太巻きであり、細巻きが入る事はありません。
大阪を発とし、最近では西の地方へ伝搬している「巻き寿司の丸かぶり」とか「恵方丸かぶり」と呼ばれる風習ですが、実際は昔からあった事なのかも知れませんが、持ち上げて流行らせたのは大阪の海苔の業者の組合である「大阪海苔問屋協同組合」が行ったプロモーション活動が発端です。
この行事について業界関連サイトである海苔産業情報センターの広報サイト(海苔ジャーナルエクスプレス)に詳しい情報が出ていますが、この風習の典拠は実際は定かでなく、かなりローカルな風習で「そのような風習・行事があった」程度のものだったのです。そこはそれ、大阪商人の売り込み戦略で海苔を食べてもらうための啓蒙活動として持ち上げた行事であり、今や大阪から地方に向かって徐々に浸透しています。
今ではコンビニでは巻き寿司の予約を受け付ける始末。流行ってますよ。大成功です。
恵方丸かぶりはバレンタインデーに好きな男の子にチョコをプレゼントするアレと同じものと考えても差し支えないのではないでしょうか。海苔屋は海苔を売るだけで済みますが、お寿司屋さんは一生懸命海苔を巻かなければなりません。海苔屋の戦略勝ちとは言い過ぎでしょうか。
街中はもう、「丸かぶり」の対策がされているようで、あちこちのコンビにでも売出・予約を受けています。なんか年中行事として完全に定着している(させている?)ようですね。
コンビニの「まるかぶり」キャンペーン
ここに挙げた例はほんの一部で、各コンビニとも丸かぶりの予約を受付中
ひょっとするとバレンタイン・デーより密かに盛り上がっているかも
ま、巻き寿司をおいしく食べる日だと考えて、美味しくいただけて幸福になる日だと思えば良いのでしょう。
ど~も
ココ関東の田舎でも丸かぶり寿司は、すっかり定着しています。
『大阪の風習が全国に広まったんでしょ!?』って、したり
顔で言われたりしますが、少なくとも私が関西におった頃は
、確かに節分にまき寿司は食べましたが、恵方を向いて無言で
、なんていうのは無かったな。
正に商魂逞しい、その一点が広まったのかもしれませんね。
立ち話さん、まいどです!
紹介している「海苔ジャーナルエクスプレス」に記載の内容がそのままだとすると、発祥はやはり大阪。全国放送で各地の海苔業者が便乗した、という感じですね。
確かに寿司屋に節分に巻き寿司の張り紙があったのは覚えていますが・・私の記憶でも無言で丸かぶりは無かったように思います。家族でくっちゃべりながら食べていましたので幸福が回ってこなかったのかも(笑)。
しかし、海苔の消費を増やすためにあの手この手を考えついたのは大阪商人ですので、やはり大阪商人のど根性のなせる技だったのでしょう。