お恥ずかしい話ですが紛失していたと思われていた道通チェッカーが出てきました。
導通チェッカー
「かなり」以前の製作品なので恥ずかしい
当時でたてのTEPRAを使ってがんばっていたようだ
ケースは製作当時結構大枚をはたいた覚えの有るテイシンのTC-2です。当時からの思想なのか端子はバナナジャックで作っています。テストリードもテスターなどで使うような長いテスト棒ではなく微妙なモノを使っているところが泣かせます。
製作元はトラ技1981年7月号p.398に掲載のインサーキット導通テスタです。現在使用している居酒屋ガレージさんの導通テスター(ブログ中の製作記事はこちら)が掲載されている記事(トラ技1996年7月号P.364:イン・サーキット導通チェッカーの製作)中に検討回路としても掲載されています。
今回の元記事は当時勤務していた会社で購読していた記事だったため、資料も回路図も全く手元に無くうろ覚えの状態でして、現物が出てきた事でやっと回路図をおこせたぐらいです。
かなり曖昧な記憶をトラ技データベースなども参照しながら、居酒屋ガレージさんに当時のトランジスタ技術の記事をああだこうだと掘り返していただき、なんとか突き止めることができました。長年の保存書籍から該当しそうな記事を見つけていただき、ご提供いただきました居酒屋ガレージ店主さんには感謝感激雨霰です。
さて、実際の回路ですが当時の記事も参照しつつ見てみます(回路はこちら)。
電源に乾電池1本の1.5Vで動作するというのが、当時の製作意欲に大きく影響したと思われます。ちなみに掘り出したチェッカーの中にあった電池は液漏れもせず良好な状態を保っており、ちゃんと導通チェッカーとして動作しました。直近の引越しの後に電池を換えたようで、電池の日付は1996年5月になっていましたが、液漏れもしておらずちゃんと動作します。
基本はカレントミラー回路で、トランジスタのVBEの電圧である約0.6Vを利用して測定回路に印加、非測定回路に流す電流は47kΩの抵抗で設定。その電流を被測定回路に流します。
電流源をミラーされるトランジスタのベースで受け、そのトランジスタともう一つのトランジスタでインバーテッドダーリントン回路を構成して増幅、出力で無安定マルチバイブレーター回路を駆動し、圧電素子を鳴動させるという仕掛けです。0.6V以上で導通がある場合ですので、ゲルマニウム素子を除くシリコンダイオードやトランジスタ、TTLロジックなどのシリコン素子の影響を受けずに導通をチェックできるようになっているわけです。
ただ、測定電流は20μAと非常に小さいため、ある程度高い抵抗値でも鳴り出すのが難点と言えば難点です。
チェック時の導通抵抗がある程度大きくなると、音が低くなりますがなんとか鳴動します。
実際に使ってみると、通常の導通状態に比べて、ゲルマニウムダイオードを順方向でチェックすると導通がありますが音が低い。と、いう状態になりました。記事によりますと約10KΩ程度までは鳴るようです。
内部の状態
部品の実装高さの制限からトランジスタが寝かされている
今ならばこの程度の雑に作っても大丈夫な回路は、紙フェノールのユニバーサル基板で作成しますが、これは当時の社内にあった試作基板である両面スルーホールのガラスエポキシ基板のハギレをもらったものでしょう。ねじの頭を外に出したくないので、スイッチすらボンド止めされています(笑)。もちろん基板を止めるスペーサーもボンド止め。電池ホルダーはポリエチレン製なので、合成ゴム系ボンドではちゃんと接着できていません。
この導通チェッカーが見つからないのが発端となりまして、居酒屋ガレージさんの導通チェッカーを製作するに至り、店主さんともお知り合いになったわけで、人の縁とは誠に不思議なものです。
あれっ。回路図「ict.php」ファイルが見られません。
ブラウザはIEです。
いやほんま。導通チェッカーが縁ということで、奇遇なものです。
ご迷惑をおかけしております。
どうもWindows-IEだけが不思議な挙動を示すようで、Mac/Win Firefoxでは正常に表示していました。
METAタグを一部追加しました。一応こちらでもチェックしましたので、見えるようになっているはずです。
・Win98-IE4
・Win98SE-IE5
・WinMe-IE5.5
では正常に表示しました。
お手数かけますが、今一度お試しください。