以前、切り取られたような信号機をご紹介しましたが、同じ駅の別の場所にさらにありました。
さらに2つの信号機
切り取られている側がちがうもののスパッと切られた感じである
どう見ても、やっぱり、無理に切り取っている感じがしてならないのですが、微妙に理由があるようです。
と、いうのも、以前の信号機もこの信号機もどれも上り線出発方向の信号を示しているのです。信号機の形を変えるなにかの理由があるようです。
また、この2つの出発信号(宝塚線と京都線)が設置されているのは京都線の上りホームであり、2つの路線の出発信号機が設置されていることになります。
やっぱり、どうしてこの形の信号機なのか、また、どうして出発信号がここに固まっているか、疑問はぬぐい去られず。意を決して阪急電鉄へ質問を出させていただきましたところ、阪急電鉄広報室から丁寧なご回答をいただきました。
まず、片側が切断されている信号機ですが以下のように回答をいただきました。
まず、十三駅2・3号線、6号線ホーム出発信号機の後ろの黒い板の片側を切断している件でございますが、鉄道軌道内の構造物につきましては、電車の走行やお客様の安全に影響の無いよう、構造物を設置してもよい範囲(建築限界)を定めております。
十三駅の2・3号線、6号線の出発信号機は、後ろの黒い板をそのまま設置すると建築限界内に入ってしまうため、片側を切断しております。
気にはかかっていたのですが、やはり建築限界に従って切断されているとの事でした。
また、2つ並んでいる信号機については以下のようにご回答を頂きました。
次に十三駅6号線ホームに宝塚線・京都線の2つの出発信号機を設置している件でございますが、どちらも、十三駅京都線の6号線ホームから出発する列車に対する出発信号機であり、京都線の梅田方面、宝塚線の梅田方面と異なる進路を指示する信号機であるため、2つの出発信号機を設置しております。
従来、京都線から宝塚線・神戸線への車両回送は、十三駅にて入換線経由(入換信号機)にて折り返し運転しておりましが、現在は、十三駅大阪方の道路拡幅工事に伴い入換線を撤去しており、梅田駅(宝塚線)経由で車両回送する必要があるため、十三駅6号線ホームに出発信号機を設置しております。
(2004年11月に使用開始)
詳細は省きますが、上記の回答とは別にご回答頂いた内容によると、写真にあるように、2つある信号機の切り取られている側が違うのと、2つの信号機の取り付け向きが微妙に異なるのは、阪急電鉄の内規となる運用規則によるものであって、信号機の順序付けと同一箇所に設置する場合の制限によるものだそうです。
で、この中で出てきている道路拡幅工事ですが、淀川通りが阪急電鉄3路線をまとめてくぐるガードが十三駅のすぐそばにあり、そこは3.2mという微妙な高さ制限からか、車体上部が衝突する衝突事故がたいへん多いのです。このガード近くを通過する際に今まで何度も車体のひしゃげたトラックなどを見た事かは、数え上げればきりがないほど頻繁に事故が起こる場所なのです。
工事中のガード
ガードを守る手前のゲートの傷
上記写真のガード手前にもうけられたハデハデしいガードの傷
すでにこれだけ傷がついているぐらいよく事故を起こしている
このような事故を低減させるべく、現在拡幅と合わせて高さ制限を緩和する工事が行われておりまして、その影響のため入替線を撤去、その事からこんな事になったようです。確かに工事は2004年の11月から始まっていましたので。それに合わせて阪急電鉄側も工事に対応して運用を変更した事になります。
信号機1つとってもなかなか奥が深い理由が隠されていました。Nへぇ〜です。
2006/05/24 追記
現場ガードの写真と記述を追加しました。
おおぉ!
ちゃんと阪急の担当部署から回答が来たのですね。
すごい!
はい、広報室としてご回答をしていただきましたので、公式回答ですね。
広報室の担当の方が直接調べていただいたのか、担当部署に問い合わせていただいたのかは判りませんが、メールベースのタイムラグはあるものの素早い対応でした。
なかなか細かい事に対しての質問に丁寧にご回答いただきまして、電鉄ご担当の方には感謝しております。