なんだか生々しいタイトルですが、そんな大したもんじゃありません。
貸借売買のタイトルにあるように、ものの貸し借り、ものの売り買いに対して大阪の言葉と東京の言葉と同じ発音で別の意味に使われるものがあり、事情をややこしくしているものがあります。
か・りる【借りる】
他人の品物や金銭などを自分の用に使う。
とありますが、「借りた」と言う事に対して東京ではそのまま「カリタ」と称します。これを大阪では「カッタ」と称するので、「カッテキタワ」と言われると「借って来たわ」と漢字表記が当てはめられ、借りてきたという意味になります。
か・う【買う】
他人の持っている物や権利を代金を払って自分のものとする。
と、あり、「買った(かった)」という表現と同じ音になりますので、これがややこしい。
では、「買った」は大阪弁ではどうなるかと言うと、「コウタ(コータ)」となります。「こうてきた」は「買(こ)うて来た」となりますので、もはや東京弁とは似て非なるものになっています。
語句の意味引用
三省堂「大辞林」CD-ROM版
[参考資料]
牧村史陽編 講談社学術文庫 大阪ことば事典第13刷
カッタ【借った】の項参照
ワタシは東京と和歌山のハーフであり,また滋賀県に住んでいたこともある東京生まれだけど不思議なことにあまり「借った」は聞いたことがないです。「かちった」の方がポピュラーでした(意味全然違う)。
さすがに「借った」は若い人たちは知らなかったり、言わないようですね。住んでいる地域にも寄るでしょうが、40~50歳以上の方で無いと「買うた」は言っても「借った」がわからない人も多いと思います。
言葉は時代と共に変わってゆくのですね・・。