前回に引き続き青色LED関連の書籍です。
赤崎 勇 著 青色発光デバイスの魅力 広汎な応用分野を開く
株式会社日本工業調査会刊
1997年4月14日 初版第1刷
1997年5月1日 初校第1刷 発行
ISBN4-7693-1152-4
青色LEDで前回紹介した書籍「青色」に挑んだ男たちで語られていた一人のうちの赤碕勇による著作です。
非常に丁寧に青色発光デバイス全般について図版やグラフも含めて一つ一つ解説されています。
当初の有望だったセレン化亜鉛(ZnSe)から始まり、窒化ガリウム(GaN)、無機および有機エレクトロルミネッセンス(EL)、さらに光二次高調波のための非線形光学デバイスまで一通りの解説を含んでおり、青色というより短波長の光出力を得るためのデバイスを網羅していると言ってもよいでしょう。
発行年がいまから9年以上前ということもあり斬新な内容とは言えなくなっていますが、逆に現状のデバイスの非常に基本的なところが解説されているので、各デバイスを調べるための予備調査としての資料的価値は非常に高いといえます。
もちろん、当時は有望視されていたZnSeなど、現在ではあまり話題に上らないものがあるというのは、技術の変遷により、致し方ないところではあります。
(敬称略)
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