今年は暖冬のようで、始終「でる」ことは無いようです。
さぶいぼ
いや、これは饅頭怖いか・・・
この時分だと、お風呂場で着替る時などに薄着になって行く段階で出てきます。
大阪ではこの「鳥肌が立つ」という表現を「さぶいぼがでる」あるいは「さぶいぼができる」と言います。
鳥肌は「寒さや恐ろしさ、あるいは不快感などのために、皮膚の毛穴が縮まって、鳥の毛をむしったあとのようにぶつぶつが出る現象。総毛立つこと。体温調節反射の一つ。」とあるように毛根筋が毛を立てる事で鳥の羽をむしった肌のようになる状態です。
寒い(さぶい)時にできる疣のようなもので寒疣(さぶいぼ)。漢字表記にすると「寒疣が出る」となります。あまり良い感じがしません。
鳥(何も言わなければ鶏のこと)の事は「かしわ」と称しますが、かしわ肌とは言いません。あくまでも「さぶいぼ」なのです。まるで小学生が使うような語感がありますが、大阪ではれっきとしたいい大人が平気で使います。
曰く「コンサートで興奮して、さぶイボがでたわ。」とか、「風呂場が寒うて、湯船つかる前にさぶイボできるわ」など、子供ばかりか大人も使います。ま、全員子供みたいな大阪人、と言われても「はぁ、そうでんな」とさらりと流すしたたかさも大阪人ならではでしょう。
ちなみに英語表現では"gooseflesh"だそうでして、鴨肌だそうです。ふ〜ん。
[参考資料]
三省堂 大辞林 CD-ROM版 1992年版
【鳥肌】の項参照
牧村史陽編 講談社学術文庫 大阪ことば事典第13刷
【さぶいぼ】(名)の項参照
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