たばこ専門店の看板です。
「たばこ本舗」
いや、そのままです。
しかし、この楕円の意匠がタバコ屋というのは専売公社時代からの名残なのです。いまやJTとなりまして、塩の専売制も無くなりましたが、「たばこ」看板は今も引き継がれています。
元はと言えば民営・民間主導だったタバコと言う商品に対して徴税のため、明治37(1904)年に「煙草専売法」を成立させ、国営管理の事業として国が独占して製造・販売を行うようになったのが現在の専売公社の発端。その後の販売店に対する民間の華やかなものから国家統制としての看板を出す事から、明治43年(1910年)に日本専売公社が出した通達である「煙草小売人指示事柄及注意事柄改正追加」なる指示書に細かに書かれているのが赤字に白い楕円、そのなかに煙草の文字の看板です。
指示書によると幅は1尺5寸(約45cm)、高さ1尺(約30cm)の大きさに指定されています。
明治の終わりに出され、通達だった意匠でいままで続いているとはなかなか感慨深いものです。
とはいえ、私は煙草が苦手で吸いませんので見るだけです(笑)。
参考サイト
日本たばこ産業株式会社
JT SMOKER'S STYLEサイト内のミュージアム・タバコ特別展示室バックナンバー
時代を映す煙草の看板
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