最近、流行のコンピューティング手法である、クラウドコンピューティングの特集です。
株式会社アスキー発行 季刊 UNIX magazine
2009年4月号(第24巻 第2号 通巻246号)
総力特集 雲の向こうの未来 クラウドをつかむ
Googleで一躍名を馳せたクラウドコンピューティングですが、グリッドコンピューティングとはちょっと違います。
今回の総力特集はまさに総力戦の感じで、かなりのページを割いてかなり詳しく説明がなされています。Googleのコードは門外不出なので実際にはコードは出てきませんが、Google App Engineの実装例としてGoogleの内部講習でも使われているオープンソースのHadoop/MapReduceのほか、Amazon Web Service(AWS)、Force.comのテナントアーキテクチャ、データグリッドとしてのOracle Coherenceなどの実例を解説する記事が続きます。
その他、クラウドにおける開発手法やデータモデル、アプリケーション開発のためのモデリング技術も紹介されています。おしまいはクラウドの可能性と課題と題して今後の展望の記事が締めくくります。
総ページ数、83ページ(UNIX magazineは160ページ)を割く、まるで本土決戦のような総力戦を組んでいます。
その他、iPhoneのアーキテクチャについての記事。OS Xで動くiPhoneの中を解析した結果のレポート的な内容です。
巻末の特設記事としてLinuxのファイルシステムとして採用されつつあるext4とBtrfsについての解説もあります。
例によって、内容てんこ盛り。みっちりしたページ数とは見合わないボリュームです。
トレンドから掛けなれた訳でもなく、かといって時事に流されるような内容でもなく、難しいとは思いますが、毎回感心させられる題材の記事が続きます。
今後もこの方向性で続けて行ってほしいものです。
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