前回のオーディオキット製作体験会の時間にさくっと。
74HCU04ヘッドホンアンプ
着せ替えヘッドホンアンプとして製作した筐体に基板を作って組み込みました。
元記事は昔にトランジスタ技術誌(2006年6月号)に掲載されたロジックICである74HCU04をアナログ的動作でパワーアンプ化してしまう記事。
HCU04はバッファがありませんので、MOS-FETのコンプリメンタリー回路部分が裸になっています。このコンプリメンターリーペアの部分を論理回路として使うのではなくPPアンプとしてリニア回路の動作をさせる事が可能です。
いわゆるロジックICでアナログアンプができてしまうという、当時の衝撃はかなりのインパクトがあったようで、追実験をされたり製作される方が多数。実際に現在のHCU04データシートにはアンプとしてのアプリケーション例の記載がありますし、相当前からこのアプリケーションは利用されていたようです。
お気づきの方がいらっしゃるかもしれませんが、このヘッドホンアンプは秋月電子通商から発売されている「74HCU04使用 ヘッドホンアンプキット AKI.HPA-7404」を参考に製作させて頂きました。
回路部分
回路や定数は同じですが、部品にはさすがに色をつけて多少のオーディオ向けアレンジをしています。
出力のカップリングコンデンサは東信のJovial、電源のデカップリングコンデンサにはニチコンの導電性高分子固体電解コンデンサの2.5V/1,500μF、抵抗類はすべてニッコームの金属皮膜抵抗であるRP-24で組み上げました。
元の回路特性がそれほど良く無いかもしれない事を考えると贅沢すぎる部品構成かもしれません。普通に炭素皮膜抵抗とアルミ電解コンデンサで十分だったかも(笑)。
回路的には74HCU04でアナログ動作をさせているのですが、一般的な片電源動作ではなく、両電源動作となっている点が特徴的です。
実際の音ですが、鳴ります(笑)。ちゃんとした音が出てくるのが驚きと言えます。
ドライバユニットによりかなり音の差が出てしまうので、一概に良いだの悪いだの言える物では無さそうで、強いて言えば比較的低音が強調された傾向が強いと言えます。2段重ねにするとだいぶ改善されるようですが、そこまでする気力は無く、しばらく聴いてみようかと思います。
2013/11/29追記
HCU04を2段重ねに改造しました
秋月のキット(といっても基板とIC以外は総とっかえですが・・)を常用していますが、ICの3段重ねで満足しています。是非あと二つ乗せられることをお勧めします。しかし、市販品のようなケースですね!自作とは思えないです。
同じメーカーのデバイスを複数個入手したので試してみます。
ケースはお化粧(銘板)貼っているだけなんで、あまり褒められると恥ずかしいです...